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ちがさき丸食堂
南湖
老舗釣り宿「ちがさき丸」が地魚が楽しめる食堂をオープン!
昭和46年創業の茅ヶ崎の老舗釣り宿「ちがさき丸」が、満を持して食堂をオープンした。その名も「ちがさき丸食堂」。 提供されるのはもちろん、茅ヶ崎の海をはじめとする相模湾で獲れた新鮮な魚料理が中心である。
この日いただいたのは、お刺身に地魚のフライ、小鉢が三つついた「ちがさき丸定食」。お刺身はメジナ、カマス、ウルメの3種類がたっぷりと。肉厚の透き通るように美しい身からは、地物ならではの鮮度の高さも伝わってくる。 フライはアジ。釣りたてをいてパン粉をつけて一度凍らせることで身割れを防ぐ上に身がモチモチの新鮮なアジフライが楽しめるのだ。
「校外授業で見学にきた小学生によく『茅ヶ崎ではどんな魚が漁れるんですか?』って質問されるんですけど、確かに地物の魚ってなかなか見かけない。なので前々から地元の魚を食べられる店を作りたいと思ってたんです」
と語ってくださったのは食堂の女将の米山恵さん。
昨年、釣り宿に隣接するウッドデッキで、まず土日祝日のみで食堂を始めた。それに手応えを感じて雨風をしのげる食堂を作ることにしたのだそう。海のそばで潮の香りと共に新鮮な地魚が楽しめるというから嬉しい限りである。
近所どうしが協力し合って美味しいものを提供する。茅ヶ崎らしいつながりもこの食堂の魅力
茅ヶ崎の海では、どんな魚が漁れるのか。米山さんによると(取材時は4月)、
「今はメジナ、クロダイ、イワシなどがメインですね。他にもいろいろ釣れるんですが、以前に比べると漁獲量は減っています。温暖化の影響か、磯焼けといって海藻が育たなくなり、魚の住処も失われてきているんです。茅ヶ崎だけでなく相模湾全体がそういう状況で、漁師さんたちは苦労しています。一昔前は相模湾といえばシロギスがたくさん獲れたのですが、今は本当に少なくなってしまっていて」
なんと。そんな話を聞くと、いただく魚がとても貴重なものに思えてくる。おまけに自然が相手だけに、常に安定量が確保できるかどうかも定かではない。食堂で出す新鮮な魚を、一体どうやって調達するのかというと、
「水揚げした魚は基本的に水産加工を行うイシラスさんに卸し、足りない場合は別の業者さんの魚で補ってもらうようにしています」と米山さん。
お互いに協力し合って、持ちつ持たれつ。茅ヶ崎らしいつながりが感じられるのも、この食堂の魅力なのだ。
魚だけじゃない! 女将さん手作りのお惣菜もぜひご堪能あれ
ちがさき丸のつながりは、じつは魚だけではない。船宿のお客さんは農家の方も少なくなく、お土産でいただいた竹の子やキャベツなどの野菜を定食で使うことも多いのだとか。
ちなみに、小鉢のお惣菜は全て米山さんの手作り。いずれも素材の味が生かされた繊細かつ優しい味で、魚料理の箸休めにもぴったり。ご飯だけでなく酒の肴にもなりそうな逸品揃いで、テイクアウトも可能とのこと。
「他にスパイスたっぷりのクラフトコーラや、季節の果物を使った酵素ジュースも作ってます。こちらもシロップで販売しているので、ぜひご家庭でも楽しんでいただきたいです」
美味しいもの、体にいいものをとことん追い求めて。魚料理にこだわるだけじゃない、老舗船宿の取り組みに、今後も目が離せそうにない。
INFORMATION
ちがさき丸食堂
住所 | 茅ヶ崎市南湖6-18-6 |
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駐車場 | P:2,000円以上で 「茅ヶ崎漁港駐車場」の減免あり |
TEL | 050-5589-5914 |
営業時間 | 火休 11:00~16:00(LO15:30) *ランチのみ |
定休日 | 火休 |
URL |