共恵

美術館の後に寄りたくなる
華やかでおいしいテイクアウト専門のお店

見目麗しい、本格フレンチを自宅で。
テイクアウトの専門店がサザン通りに誕生！

　パテドカンパーニュ、カプレーゼ、グラタン…パフェのような前菜や、彩り豊かなエディブルフラワーをった、繊細で可憐なオードブルの数々。軽やかでカジュアルなのに、お味はレストラン品質の本格派。そんなフレンチを自宅で楽しめる店「シゴーニュ」がこの春サザン通りにオープンしました。

　腕を振るうシェフの下坂正治さんは、関西の有名店で研鑽しながらヨーロッパ各国を渡り歩いたこともあるこの道37年のベテラン。重くないフレンチを楽しんで欲しいとバターやクリームはあまり使わず、調理に手間ひまをかけることで素材の味を活かす独自のフレンチを提供します。共に店を切り盛りする妻の真さんによれば、

「毎日でも召し上がれるお弁当もご用意していますが、テイクアウトでもフレンチの華やかさを損なわないよう、香りや美しさを活かすメニュー作りを心がけています」とのこと。

　テイクアウト専門店にしようと決めたのは、育児や介護など外食が難しい人にもフレンチを楽しんで欲しいと考えたから。ドレスコードがあったり、堅苦しさや難しさのあるイメージを払拭したい、日常的に利用してもらえるよう価格帯にこだわっているのだそうです。

肉実は柔らかく、しつこさくどさは一切なし。
野生的でいてどこか上品さも伝わるジビエ

　シゴーニュを訪れるなら、ぜひともいただきたいのがその場で焼いてくれる季節のジビエ。オープンキッチンで仔イノシシの調理を見せてもらいます。

　シェフこだわりの特別な鉄板は、蓄熱量が高く、旨みを閉じ込めたまま焼き上げることがでます。今回は肉の周りに焼き目をつけたあと、オーブンでほどよく火を通して仕上げました。

　引き締まった肉質は柔らかく、しつこさくどさは一切なし。ジビエからイメージされるような臭みもなく、食欲をそそる香ばしさと共に、噛めば噛むほど口の中にコクと甘味を含んだ肉汁が広がり、野生的な自然の恵みが染み渡ります。シェフが丹精したブルーベリーソースをつけると香りがさらに広がり、一緒にいただくのがまた格別。「ジビエ肉は農林水産省から認証を受けたイノシシ、シカから旬と産地を見極めて入荷します。一頭買いしシェフ自らくので、高い品質のものを安価でご提供しています」と真さん。

　昨今は駆除対象の害獣をジビエにすることもあるとのこと、これもSDGsの一つと言えるのかもしれません。

良質なワインを低価格で。
お料理と共にソムリエがおすすめするワインも楽しもう

　

　ちなみにシゴーニュは「フランス料理とワインのお店」。本格フレンチをお家で楽しむのに欠かせないワインも一緒にオーダーできちゃいます。

「ワインのことはよくわからないし」「お高いものは買えないし」という方もご安心を。ワインは千円ほどから。ソムリエの資格を持つ真さんが、その日のメニューに合わせて、ワイン選びをサポートしてくれます。

「丁寧な造り、こだわりが感じられる小規模生産者さんのワインをお手頃価格で販売しています。希少なワインを価格以上の味わいでお楽しみください。他店にはないシゴーニュならではのセレクトをこの機会にぜひお楽しみいただきたいです」

　シゴーニュはフランス語で「コウノトリ」。シゴーニュが運ぶ彩り豊かな「おいしい幸せ」をぜひご堪能あれ。