「イタリア・フィレンツェのスペシャルティコーヒーDitta Artigianaleを楽しめるカフェができました

　菱沼の住宅街の一角に、コーヒーショップ「カッフェ ラマリアンティ」がオープンしました。

　ラマリアンティでは日本では珍しいイタリア・フィレンツェの「ディッタ・アルティジャナーレ」のスペシャルティコーヒーを扱っていて、丁寧にハンドドリップしてくれます。

　「ディッタ・アルティジャナーレ」とはどんなコーヒーなのでしょうか。コスタリカの豆（COSTA RICA EL DIAMANTE）を選んで店主の杉山浩輝さんにアイスで淹れてもらいました。あらかじめ氷を入れたサーバーをスケールに乗せてセット。挽いた豆を入れたドリッパーにポットから94度のお湯を30秒ごとに5回に分けて注ぎます。杉山さん曰く

「アイスコーヒーはアロマ（香り）が逃げないように、抽出したコーヒーを氷に当て、一瞬で冷やすのがポイントです」

　なみなみと注がれたカップが嬉しい。※アナエロビック・ファーメンテーションらしいカカオのような深みの中に、シナモンのようなニュアンスが広がるユニークな味わい。洗練された空間での贅沢なコーヒータイムです。

※アナエロビック・ファーメンテーション　嫌気性発酵。酸素に触れない状態での活動ができる微生物の働きで発酵を行うので、独特の風味が生まれる

ディッタ・アルティジャナーレのコーヒーと杉山夫妻の不思議なつながり

　コーヒー豆は様々な焙煎所が存在します。杉山さんはなぜディッタ・アルティジャナーレを扱うことになったのでしょうか、尋ねてみました。

「僕がスペシャリティのコーヒー豆を探している時に、美味しいなと思ったのがディッタ・アルティジャナーレだったんです。フィレンツェだったので、以前フレンツェに住んでいた妻に聞くと、彼女の学校の近くにあって、よく通っていたカフェだということが分かりました。コロナ明けにてふたりでフィレンツェに行く機会があって、店を訪ねたらコーヒーだけじゃなくて洗練された空間がとても素敵なカフェで更にファンになりました。豆の種類も多くて、ひと月ほど毎日通いつめたんですけど、どれもとても美味しくて。店で扱う豆はここにしようと決めたんです」

　フィレンツェとディッタ・アルティジャナーレのコーヒーと杉山夫妻が、ドラマチックに繋がっていく様子が目に浮かびます。

アトリエも併設、オーダーメイドのジュエリーを制作しています

　カフェには杉山夫妻のジュエリーを中心としたブランド「So_thing.（装身具）」のアトリエも併設されています。ふたりは武蔵野美術大学出身で、妻の茉央さんは大学と並行しながらフィレンツェの彫金学校でヨーロッパの伝統技術を学びました。

　現在、秋の展示会に向けて新作を制作中の茉央さんにSo_thing.のジュエリーについて話を聞きました。

「フィレンツェでは、イタリアやヨーロッパの彫り方を中心に学びました。日本のものとは材料や道具が違うので実際に見てもらえたら嬉しいです。フィレンツェらしさを詰め込んだクラシックなデザインから、日常で使いやすいジュエリーまで作っています」　指輪には文字やイラストなどが刻めるそう。作品棚もあるので気になる方は実物を見に来てくださいね。

カメラ：奥田正治 / ライター:小嶋あずさ