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spice it up
カレーを米から作る。ターメリックライスの「はるみ」が新米の時期になりました。
「実家が座間で米農家をしていて『はるみ』をつくるのを僕も少し手伝っています。自分たちが作った米を食べてもらいたくてカレー屋を始めました。ごはんはターメリックライスにしていて、10月すぎから新米になります」
と語るのは、地域のブランド米に携わり、生産者の思いを持ってカレー店を営む、店主の齊藤恭平さんです。
はるみ 育成地である神奈川県湘南地域の「晴れた海」に由来する。キヌヒカリ×コシヒカリ。コシヒカリと比べ、ツヤがあり甘み、粘りが強い。2015年に鞍上、2017年度は初めてお米の食味ランキングに出品し、「外観、香り、味、粘り、硬さ」の総合評価で最高位の特Aを獲得。全国的にも一躍有名になった。 参考:全農 NO RICE NO LIFE 日本列島お米図鑑ほか
川崎の間借りで実践を積んで、茅ヶ崎へ
今年の3月、中海岸の鉄砲道沿いに創作カレーの店「スパイスイットアップ」がオープンしました。
齊藤さんはこれまで川崎・鷺沼の間借りで実践を積んで腕を磨いてきました。実店舗になった現在は、ランチタイムを中心とした、ワンオペスタイルで営業しています。
「うまみを重ねていく」イメージで味に深さをだす。独学で突き進む「創作カレー」の数々
スパイスイットアップのカレーは週替わり。常に2種類を提供しています。 単品の注文もできますが、迷ったら「COMBO PLATE(あいがけ)」がおすすめ。ひと皿にカレー2種、、副菜3品とパパドが付いてきます(写真右ページ)。ライスの右は「ココナツチキンカレー」。ココナッツミルクを使った、辛さ控えめでまろやかな味わい。使用しているスープは今回は鶏出汁ですが、和風出汁や野菜出汁の時もあるそう。一方、左は「梅風味のチキンキーマカレー」。
「カレー全体の味わいに深さを出すのに、うま味を重ねていくイメージで作っています。えぼしの雫のアンョビパウダーと昆布茶、それに和風出汁を合わせて、梅干しをペーストにして一緒に煮込んでいます」
と齊藤さん。キリッとした酸味でスパイスとうま味をしっかりと感じます。
副菜は、ハーブやスパイスを使った漬物やマリネ、炒め物など。野菜を中心に味や食感のバランスを考えながら3種類の準備するそうです。
『味わいに奥行きがあるカレーを作る』というのがスパイスイットアップのテーマ。ちなみに齊藤さん、カレー店で働いたことはあるけれど修行というのはしたことはく、独学なのだそう。
深みある「和風ペッパーポークカレー」の旨さには茅ヶ崎ナンプラー「えぼしの雫」が一役買っています
撮影のためにもう一品用意してもらったのが「和風ペッパーポークカレー」。こちら以前は市販の魚粉を使用していたのですが「えぼしの雫」の存在を知って置き換えました。少し詳しく教えてもらいました。
「国産豚の肩ロースに、下味の段階で黒胡椒などスパイスとともに、えぼしの雫のアンチョビパウダーを合わせています。煮込むと肉の脂身がとけ出してうま味になります。そこにレンズ豆やひよこ豆、和風出汁を合わせて、うま味の立体感を出し、最後に風味が飛ばないように液体のえぼしの雫を加えています」
これ全部書いて良いと言う太っ腹な齊藤さんの創作カレー、ぜひ食べに来てくださいね。
カメラ:位田明生 / ライター:小嶋あずさ
INFORMATION
spice it up(スパイスイットアップ)
住所 | 茅ヶ崎市中海岸2-3-52 |
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駐車場 | Pなし ★テイクアウトあり ★お子様向けカレーあり |
TEL | 0467-57-0019 |
営業時間 | 〈 平日〉11:30~15:00 〈 土 〉11:30~17:30 〈 日 〉11:30~16:00 |
定休日 | 店休は月曜と他に週1日 |
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