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〈新連載〉茅ヶ崎color
茅ヶ崎のまちの色彩採集 vol.1「水門と富士」
茅ヶ崎のまちの色彩採集 vol.1
「水門と富士」

6月、梅雨の合間の風の強い晴れの日、相模川の土手に
上がってみる。風でちぎれそうな雲の隙間からのぞいて 見えるライトブルーの空は、そこまで来ている夏の色。
次々に飛ばされて来る雲の影が、河原の波打つ夏草の緑
をみずみずしいサップグリーンに変えた。シャツが風で ヨットの帆のように膨らんでなかなか前に進まない。
●色彩の採集場所
茅ヶ崎の西端、相模川の土手。国道1号の馬入橋を渡る手前の「新田
入口」号を北上。しばらく進んだ先にあるスロープから上がりさら に歩いたところ。
ライトブルー/Light Blue 明るく朗らかな印象の青。 数ある青色の中でも最も 青らしい青。 サップグリーン/ Sap Green Sapとは「樹液」の意味。 かつては植物の液から 絵の具を作ったそう。 ナチュラルで透明な黄緑。

絵とテキスト/塚本元 [つかもとはじめ]
1973年藤沢市生まれ、茅ヶ崎在住のアーティスト、デザイナー。東京、横浜、藤沢などで展覧会多数。身近な風景をドローイングタッチで捉える「道の絵」シリーズはライフワークになっている。オイルパステルの明るく伸びやかな色で描かれる風景や身近なモチーフは、物語を想起させるような詩情に満ちている。インスタグラムで作品や制作風 景、展覧会情報などを発中。
塚本元:instagram