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チガサキゴトよ、チーガ

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チガサキゴトよ、チーガ

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なぁる

東海岸南

ギリシャ産オリーブオイルを使った
『洋風創作そば』という食体験

生ハムときのこのクリームそば 1,400円

 クリームソースの上に、贅沢にトッピングされた花びらのような生ハム。見た目はまるでパスタだが、具材の下に顔を覗かせるのは紛れもなく日本そば。めったにお目にかかれない、オリジナリティあふれるメニューだ。

 そばはビタミンやミネラル、タンパク質などを含む栄養価が高い食品。山崎さんはそこに、もうひとつの主役、オリーブオイルを組み合わせて【温・冷】自在に洋風そばを創り出す。

  『生ハムときのこのクリームそば(温)』の場合、麺にはコシが強めの会津産を用い、歯応えを残すために、やや硬めに茹で、氷水で強めに締めたあと、ふたたび湯にくぐらせ麺を温め、舞茸などのきのこにニンニクとアンチョビの効いたクリームソース、生ハム、仕上げにパセリをぱらり。

 ツルツルとそばが具材を絡み、口に入っていく新鮮な食体験だ。冷えた白ワインとの相性も抜群である。

 『そば+オリーブオイル』。もともとの考案のきっかけは意外にも山崎さん自身の「血圧」だった。

  「店を持つ前、血圧がすごく高かったんです。オリーブオイルを飲むようにしたら正常値になってすごいなと。そこからそば組み合わせられないかと、頭を捻りました」

 使用するのはギリシャ産の「エライアグリーン」。山崎さんの人生を変えたこのフルーティーで豊潤な味わいのオイルは、他のメニューにも登場する。

素材にこだわったオムレツやソーセージ

 前菜でオリーブオイルを楽しむならオムレツを。濃厚な伊達卵に出汁とオリーブの豊かな風味が加わって、食欲が増すこと間違いない。お酒と合わせるなら

ボリュームのあるチーズ入りがいいかも。

 ほかには山梨県の工房「hayari」(ハヤリ)の発色剤や保存料を使わない手作りソーセージ。ソーセージ研究家の村上武士氏が手がける自然派のコンセプトが気に入り、メニューに加わった。

出汁入りオムレツ (チーズ)800円

 

ソーセージ3種盛り 2,200円 
手前から、ドイツの定番ソーセージを山芋入りにアレンジした「白フランクフルト(ドイツ)」、クミンとニンニクの効いた「チョリソ パリジェロ(ペルー)」、
レッドカレーとレモングラスの香りが効いた「サイウア(タイ)」

鹿児島産の鰹削りと、日高昆布を使った
「そばつゆ」でいただくそばも絶品

 

鴨つけそば1,250円

 なぁるでは、そばつゆでいただく一般的なそばもおすすめしたい。

 鹿児島産の鰹削りと、北海道産の日高昆布の贅沢な材料を使った上品で爽やかな風味のそばつゆは、たっぷりと麺を浸すことができる辛くないタイプ。

 「鴨つけそば」の温かいつけ汁には、沖縄の島胡椒ヒバーチと山椒から作ったオリーブオイルをプラスする。食べ進めると汗ばむ程度に辛味がくるが、ヒバーチの独特な甘い香りは一度食べたら病みつきになる。残ったつけ汁に熱いそば湯を注ぐと再びヒバーチが香り、満足感のある余韻に浸れます。

銀座の「ナール」から、茅ヶ崎の「なぁる」へ

 山崎さんは自衛隊から転職した異色の経歴の持ち主だ。そば職人だった義母とともに神楽坂に店を開き、その後独立して銀座に創作そばの店「ナール」を構えた。今回ご紹介した  『生ハムときのこのクリームそば』は、その銀座時代に考案されたもの。経営は順調だったが、家族と顔も合わせられない状況に疑問を持ち、茅ヶ崎で再スターを切ることに。なぜ茅ヶ崎に? と尋ねると、

 「僕も妻も海のそばで生まれ育ったので、店をやるなら海のそばがいいねって」

 「ナール」はハワイ語で波を意味するが、柔らかな響きの「なぁる」に変えた。もうすぐ3年、今後ますます活躍が期待される名店である。


中條嵐士さん 、 店主 山崎祥平さん


INFORMATION

なぁる

住所 東海岸南1-9-4
駐車場 Pなし
TEL 0467-91-9278
営業時間 ランチ 11:30~14:00(L.O.) ディナー17:30~21:00(L.O.)
定休日 火休
URL なぁるインスタ

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