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麺処 そばじん
赤松町
「ありがとうございました~!」
店の前の列に並んでいると、食べ終わったお客さんと共に店の外まで出てきたスタッフがお見送りをしている。ラーメン屋とは思えない、そのていねいな接客に驚く。どれだけ忙しくても、笑顔でお客様を送ることを欠かさない「麺処 そばじん」。
約8年前に辻堂にオープンした「串処 鳥人」と同じオーナーが経営を手がけている。鳥人にて鳥スープを出していたところ、「このスープに麺を入れたら絶対においしい!」とお客さんから言われたことが、「そばじん」のオープンにつながったのだとか。
「いらっしゃいませ」というていねいな挨拶から始まり、客席まで持ってきてくれるお水、そして帰り際のお見送り。「お客様に喜んでいただける麺処」を提唱しているだけあって、終始接客応対が素晴らしい。
もちろん、ラーメンにもこだわりが満載。看板メニューは、「鶏そば」と「黒胡麻坦々麺」の2品だ。どちらもベースは、鳥人自慢のスープ。甲州健味鶏を約10時間煮込み、塩ダレで味付け。麺は地元のものを使いたいという想いから地域の製麺所から仕入れている。
「鶏そば」にのっている鶏チャーシューには鳥人でも使用している甲州健味鶏を使用。山梨から毎日朝どれで送ってもらっているのだとか。さらに、アクセントになっているのが金針菜だ。シャキシャキとした食感が新しい。濃厚な味わいなのに、上品さも感じるラーメンに仕上がっている。
運ばれてきた瞬間、思わず「黒っ!」と言ってしまうほど、黒胡麻がたっぷり入った「黒胡麻担々麺」は、担々麺の巨匠から受け継いだという門外不出の一品。スープを吸った黒胡麻が麺に絡みつく。パンチの効いたピリっとした辛さが絶妙で、一度食べるとヤミツキに。
そして特徴的なのが、どちらの麺も熱々の鉄鍋で出てくるということ。「お客様に熱々の状態で食べてもらいたくて」。とは言え、熱々の状態が続けば麺が伸びてしまう…。試行錯誤の末に生まれたのが、この鉄鍋スタイルだったのだとか。そこにも、「お客様のために」という熱い想いが溢れている。ランチタイムには、麺の大盛り無料というサービスも嬉しい。
「熱々のままに自慢の鶏そばを召し上がれ」
さらにもう一品、そばじんを語るうえで欠かせないのが、知る人ぞ知る「角煮焼きめし」だ。焼きめしの上にのせられたトロトロの角煮がたまらない。
スタッフたちの素敵な笑顔と心のこもった接客に、味わい深いラーメンや焼きめし。食べながらも、次はいつ来ようか?と考えてしまう魅惑のラーメン屋だ。
writer:小郷あゆみ
海が好きすぎて茅ヶ崎に移住したフリーランス。
高校時代はアメリカに在住、大学卒業後は中国で働いていた経験を活かし、インバウンドに関する業務に携わりつつ、ライティング・編集・翻訳などを手がける。
趣味は、 旅・サーフィン・アウトドア・カメラ。