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うな一
松が丘
幻の「共水うなぎ」を、頭から尻尾の先まで
余すところなくコースで味わい尽くす
「串打ち3年、割き8年、焼き一生」の格言の如く、一流となるには長い修業が必須とされる鰻料理。
その一流の味を楽しめるのが松が丘の鉄砲道沿い、1980年創業の老舗「うな一」。腕を振るうのは、15歳でその道に入り、半世紀以上もの鍛錬を積んだ鰻の匠・下遠野 一、御年72歳だ。
何よりの特徴は、全国で約40店、県内ではわずか3店しか扱えない静岡県産の「大井川 共水うなぎ」を使っていること。うなぎの扱いから調理技術まで、信頼に足る店と評価された証である。
「うちにはほとんど毎日共水うなぎがやってきます。大井川の天然水を使い、育てられる飼育期間は平均で18ヶ月。より自然に近い条件下で育てることで、鰻本来の味と風味が引き出されるんです。通常の飼育期間は6〜12ヶ月ほどです」
と、長男でマネージャーの寛樹さん。
共水うなぎの上品な旨味を堪能するなら、やはり白焼きがお勧めとのこと。まずは何もつけずそのままいただくと、程よい弾力、ほのかな甘さを帯びた旨味がふんわり広がり、泥臭さもしつこい脂っこさも一切なく、皮ごとペロリといただける。しかもビタミンやDHA、EPAなど栄養も豊富なのだそう。
ちなみに今回は、骨せんべい、鰻サラダ、串焼盛り、白焼き、うな重(お新香、きも吸い付)で7,200円のコース料理を紹介。極上のうなぎの全てを存分に味わい尽くしたい。
」
ふっくら香ばしい焼き上がりと、
それを支える細やかな工程と
味を決定づける重要な「焼き」は、旨さを逃さず、焼きムラなくふっくら仕上がるよう、上質の備長炭を使用する。
炭火焼は遠赤外線効果で、中はふんわり外はカリッと焼き上げることができるが、火加減の調整が難しい。鰻は蒸してから焼くから、ホロホロ崩れそう…。
「そうならないために、串打ちと割きが重要です。動き回る鰻を素早く割いて、加熱に耐える按配で串を打つ、小骨を念入りに取り除く。焼きを台無しにしないためには、この作業工程をしっかりやることが大事なんです」(寛樹さん)
調理場でこの工程を担うのが次男の力さん。一さんの右腕として今では難なくこなすが、昔はやり方が悪いと何度もやり直しをさせられたそう。それにしても、蒲焼はやはりなんと言ってもタレがいい。鰻の味を引き立たせる、ほんのり甘いさっぱりした味わいには、老舗ならではの奥深さがある。食べた人の心を和ませる、店主の人柄が表れた味と言っても過言ではない。
実はうなぎ、脂の乗る冬が一番美味い
うな一のコースには、きも焼き、ヒレ焼き、頭焼きの3種の串焼盛りも登場する。ヒレ焼きは、尾びれや背びれを重ねて巻きつけて焼いたもので、コラーゲンたっぷりのジューシーな味わいだ。頭は文字通り鰻の頭を焼いたものだが、こちらは硬い骨がついているので、しゃぶるようにいただくのがおすすめ。
「ニホンウナギは絶滅危惧種に区分され、将来的に食べられる数に限りが出てくるかもしれません。なので、うちでは一匹一匹大切に、頭から尻尾まで余すところなく使うようにしています。SDGsの先駆けですね(笑)」(寛樹さん)
夏場の消費量が多い鰻だが、実は脂の乗る冬が一番美味いのだそう。寒い冬に負けないよう、この年末年始はぜひ、うな一の鰻を「尾頭付き」で食べに行っていただきたい。
INFORMATION
うな一(うないち)
住所 | 松が丘1-10-17 |
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駐車場 | P4〜6台 |
TEL | 0467-85-1193 |
営業時間 | ◎ご紹介したコース料理は7,200円(きも吸い付き)◎土日は予約をおすすめします ◎昼夜の価格は共通、梅重3,550円〜 ランチ:11:00〜14:00 (L.O.) ディナー: 16:30〜19:00 (L.O.) ★テイクアウトOK ★ 配達あり ★真空パックの全国配送あり |
定休日 | 木曜休 |
URL | うな一HP |