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ミュージシャンと楽器屋が作った 総合スタジオ “STUDIO NOVZO CHIGASAKI”
ここだから生まれた音楽、表現、友情、愛情そういうものが生まれる場所になればいいですね
音楽を通して出会ったふたり
茂木 最初に岡本さんを知ったのはテレビで、茅ヶ崎の居酒屋を練り歩きながら紹介していくって番組でした。
岡本 たぶんヘルマン(Hermann H.&The Pacemakers)の特集番組で出たやつだ。
茂木 茅ヶ崎出身でメジャーデビューしている先輩がいるんだって思ったんです。
岡本 ハハハ。
茂木 そのあと人を介して繋がったんですけど、あるとき岡本さんがSNSで音楽レッスンを受けたい人を募集してて。
岡本 そうそう。俺が病気でしばらくステージに立てなかったとき、音楽を継承することができないかと思って音楽レッスンの募集をして。そうしたら茂木くんが連絡をくれたんだよね。
茂木 ウチの教室でやってくださいって。
岡本 茂木くんは昔からパプリカミュージックって会社を経営してて、楽器屋や音楽教室をやってるのは知っていたから俺で良かったら是非って。
このまちにはスタジオがない
岡本 お互い茅ヶ崎で生まれ育って、音楽が好きになり、俺はミュージシャンになり、茂木くんは楽器屋になったけど、ずっと思っていたことがあった。それはこの町にはスタジオがないってこと。
茂木 そう。ないんですよね〜。
岡本 だから茅ヶ崎で音楽やってる奴らはみんな横浜のスタジオまで通ってた。当時は今みたいに学校に軽音楽部があって機材が充実している時代でもないから、『青春デンデケデケデケ』じゃないけど「海で練習する?」って選択肢しかなくて(笑)。
茂木 茅ヶ崎にスタジオがあればってずっと思っていました。
岡本 そんな経験をした俺らが子どもたちや若い世代のことを想ったときに、年齢関係なく、音楽をやりたい人たちが集って、わかり会える場所があってもいいんじゃないかなと思ったんだよね。
スタジオは何かを生み出す場所
岡本 岡本 きっかけは宮治淳一さんから、「音楽教室だったところが空いてるんだけど、スタジオやってみない?」って声をかけられたからだけど。
茂木 考えてみたら無茶ぶりですけどね。
岡本 ハハハ。面白いと思ったけど、俺ひとりだと具体的なことがわかんないから、茂木くんに「どう思う?」って相談して。
茂木 僕はすでにひとつスタジオを経営していて、次に作るときは今までとは違ったものを作りたいと思っていたんです。岡本さんからコンセプトを聞いて「僕もやってみたい」と思っちゃったんですよね。
岡本 長年、リハーサルやレコーディングでいろいろなスタジオを使ってきたけど、利用はすれども「何かを生み出す場所」としての環境の悪さがあると思っていて。スタジオに入るとけっこう疲れるんだよね。
茂木 わかります。
岡本 それもあって自分でスタジオを作るんであれば、新しいインスピレーションだったり、ものを作る人達にとってプラスアルファのものを感じ取って貰える場所にしたいなと思ったのが最初のコンセプト。
茂木 スタジオの内装も岡本さんのアイデアが凄くていつもびっくりしてます。
岡本 古いレトロな空間を今更作っても面白くないので、インテリアは昭和後期から90年代くらいのデジタルとアナログの中間地点の雰囲気をあえて狙った。壁の色や電球、机や椅子もひとつひとつ選んでる。
茂木 面白いアイデアや良い小物の出物があると岡本さんからLINEが来るんですけど、そういったひとつひとつのやり取りも僕は楽しかったです。
岡本 表現する場である以上、環境作りも大切だと思うんでね。
プロミュージシャンと楽器屋でこだわりの機材選び
茂木 茅ヶ崎って、いろんな人がいるんですよね。僕は楽器屋をやっていくなかで、それこそ音楽だけじゃなくて、ダンスだったり、表現したい人が物凄く多い町だと実感しています。なので、岡本さんが言っている表現したい人たちが集まれる場所作りってコンセプトは面白いと思います。
岡本 総合スタジオにしたのはそういう理由もあります。『STUDIO NOVZO CHIGASAKI』では、楽器の練習は当然として、ダンスの練習もできるし、配信とか、できるかぎり自由になんでもやって貰える場になればいいなと思ってます。
茂木 スタジオに置く機材もけっこうこだわりましたよね?
岡本 スタジオってベテランミュージシャンも使えば、初心者も使うので、どんな機材を置くかに関してはふたりでかなり詰めました。スタジオあるあるだけど、使い方がわからずあたふたしている間に、時間が来てしまったってことがないように、誰にでも手軽に扱えて、なおかつ音がいい機材を揃えました。
茂木 岡本さんのプロ目線と、僕の経験からくるもの。例えばちょっとやそっとや壊れない機材とか。金額的な面も含めて、現実的なラインがどこなのかをかなり濃密に話しました。安いけど音が悪いのは絶対にイヤだとか。自分たちが音を聞いて良いと思わない機材は入れたくないというのは共通認識でしたよね。
岡本 ここだから生まれた音楽、表現、友情、愛情そういうものが生まれる場所になればいいですね。NOVZOカラーの表現者たちが育っていってくれたらと思います。
茂木 大部屋では、ちょっとしたイベントにも使えると思うし、まずはやりたいことの相談をしに来てくれると嬉しいですね。
応援メッセージをいただきました♡
Fm-yokohama84.7
「ちょうどいいラジオ」
月〜木6:00〜9:00 パーソナリティ
音楽が好きで 茅ヶ崎が好きで
海に抱かれて育った
洋平が創造した
スタジオが遂に完成
どんな表現者がNOVZOから
誕生するのか?
もうワクワクが止まらない
この街に新たな音楽の種子が。
土地に根を張り、枝葉を伸ばし、色んな花を咲かせる事でしょう。楽しみにしています!
9月13日に配信リリースされたばかりの
最新アルバムは 「1974」は▶︎コチラ
11月3日(祝)の音楽イベント@里山公園
「Harvest Park」の主催も。 詳細は ▶︎コチラ
岡本との出会いは大学1年の春。その時すでに、彼はミュージシャン的カリスマ性をまとっていた。初めてHermann H.&The Pacemakersのライブを観た日のことは特によく覚えている。斬新な音楽性、岡本のパワフルなパフォーマンス。あまりの衝撃に思わずオーマイガー!と呟いてしまった。その後もインディーデビューにオーマイガー!メジャーデビューにオーマイガー!彼の精力的な生き方に、どれほど驚かされてきたことか。そんな岡本が、愛してやまない地元・茅ヶ崎にスタジオをオープンさせると聞いた。オーマイガー!ヤツの茅ヶ崎愛・創作愛がこんなカタチで実を結ぶとは!「NOVZO」を起点に、この土地ならではの化学反応が起こるかもしれない。「NOVZO」から、誰かをアッと驚かせるようなアーティストが生まれるかもしれない。岡本、そしてこの場所に集う表現者の人々のクリエイティブな人生を応援しています。
STUDIO NOVZO CHIGASAKI
の中はどうなっている?
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内装のプロデュースはNOVZOと、市内でBarbaric works等を手掛ける安藤商店の安藤祐一さんとのコラボレーション。スタジオに施された独特で美しいカラーリングは、鎌倉に拠点を持つCOATのaccoさんによるもの。スタジオとは思えない洗練された空間は、足を運ぶだけでも価値がある。
全身がはいる大きな鏡があり、大人数でのダンスレッスンなどができるAスタジオ 今回の表紙に使用されたBスタジオ Cスタジオ Dスタジオ Eスタジオ
文章と写真:高畠正人(ライター&ライブ写真家)
INFORMATION
STUDIO NOVZO CHIGASAKI
住所 | 茅ヶ崎市矢畑264-3 登象ビル3F |
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TEL | 0467-84-8757 |
営業時間 | 10:00〜21:00 |
URL | STUDIO NOVZO CHIGASAKI ウエブサイト |