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宮治淳一のワンス・アポン・ア・タイム・イン・チガサキ
其の十五
ミュージック・ラヴァーが集う音楽のフリー・マーケット茅ヶ崎ミュージック・マーケット開催 2024年10月5日(土)・6日(日)
小学校3年生の時にレコードの存在を知って早60年、いまだにレコードに対する熱い思いは変わらない。それに拍車をかけたのは1987年仕事で頻繁にアメリカを訪れたことによる。業務の合間大都市周辺の中古レコード店に足繁く通った。ちょうどアナログ・レコードがコンパクト・ディスクに置き換わる時で大量の中古アナログ・レコードが街中に溢れていた。
ニュージャージー州北部にあった支社に詰めていたある日曜日の朝、泊まっているホテルの宴会場にせっせとダンボール箱を運ぶ軍団に遭遇した。これは何かある、と直感した私は彼らについていくと、そこはレコードのフリー・マーケット会場だった。なんたる偶然、いや必然。その日マンハッタンに遊びに行くことをやめにしてその会場で地元のレコード・コレクターと幸せな空間、時間を堪能した。なにせ泊まっているホテルが会場とあって買っては自分の部屋に持ち帰り、また会場に浸ることの繰り返し。円高も手伝って信じられないくらいの数のレコードを買ってしまい帰国する時一部は手持ち、残りは船便で送った。
アメリカでは国中でレコード・フリー・マーケットが開催されていた。中でも日参したのが月初めの日曜日LA郊外パサディナ市立大学の駐車場で開かれるフリー・マーケットで、さすが雨の降らない土地柄とあってアウトドアだった。
レコード・フリー・マーケットのいいところは、単にレコードが安く買えるだけだはない。出店者は実店舗を持っているプロだけでなく趣味と実益を兼ねた音楽好きも多い。「おっ、おまえこれ好きなのか、ならこれもお勧めするよ、きっと気にいるぜ」とか店主が損得抜きで言ってくれたり、「君はシャドウズが好きなのか、そんなやつアメリカじゃ滅多に出会わないよ。ふーん、日本じゃ人気があるのか・・・」といったレコード・マニア同士の楽しい会話があったりもする。
いつか日本でもこのようなゆるい音楽に特化したフリー・マーケットがあればいいのにと願って30年ついにそれが茅ヶ崎で実現することになった。茅ヶ崎FMは今開局1周年を祝って「怒涛のありがとう感謝祭」を展開しているがその第二弾が10月4日(金)5日(土)6日(日)に行われる。特別ラジオ番組、フードトラック、縁日、地域特産のマーケットなどに混じって土日10時-17時に「ミュージック・マーケット」も行うことになった。中古レコード他、CD、カセット、音楽書籍、楽器等が並ぶ。場所は茅ヶ崎市役所前公園。私もミニ中古レコード店を出店して店番をする。音楽ラヴァーの皆さんぜひおいでください。
宮治淳一 Jyunichi Miyaji
1955年茅ヶ崎市生まれ。ラジオDJ、音楽プロデューサー。「ミュージック・ライブラリー&カフェ ブランディン」を経営する傍ら、茅ヶ崎FM 「エボラジ5UP(月・火)」・ 「チガサキ・ドーナツ・レコード・ショップ(金)」、ラジオ日本「宮治淳一のラジオ名盤アワー」、湘南マジックウェイブ「宮治淳一のアワ・ヒット・パレード」のラジオDJを担当。サザンの名付け親。「ミュージックシティ・茅ヶ崎」を構想中…。
『茅ヶ崎物語〜MY LITTLE HOMETOWN〜』
(ライブ・ビューイング・ジャパン)書籍
『MY LITTLE HOMETOWN 茅ヶ崎音楽物語』(ポプラ社)
DVD
『茅ヶ崎物語〜MY LITTLE HOMETOWN〜』
(ライブ・ビューイング・ジャパン)
BRANDIN(ブランディン)
宮治夫妻が1999年にオープンしたミュージック・ライブラリー&カフェ。コーヒーを楽しみながら60〜70年代のポップ・ロックを中心としたアナログLP約1万枚を自由に聴くことができるほか、いまとなっては希少なジュークボックスでの音楽再生も可能。
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富士見町1-2
☎️0467-85-3818
水、木休 13:00〜18:00 (不定休あり)
http://brandin.cafe/