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茅ヶ崎の北部丘陵里山環境に住むマニアックないきもの図鑑 file.33

ガビチョウ
DATA : スズメ目チメドリ科に属する鳥類。中国南部〜東南アジア北部に分布。近年、日本国内でも見られるようになった。体長25cm前後。体色は黄褐色。目の周りにある白い模様が特徴的。茅ヶ崎市では北部丘陵のみならず海岸部まで広く生息している。
⌘ 変則的なさえずりでモノマネもできちゃう
鳴き声は印象的。「ピーピーピロ、ヒョロヒョロ、、ヒヨヒヨ、、ピーピロロ、、」という感じでリズムもバラバラに断続的に変化させながらさえずります。また、ウグイスやツクツクボウシの鳴き声などのモノマネも上手です。
⌘ 愛玩動物だったガビチョウ
ガビチョウは美しい鳴き声で囀る事から愛玩動物として大量に輸入されてきました。しかしあまりにも大きな鳴き声は「騒音」のようで次第に人気が無くなりペットショップから姿を消しました。飼いきれなくなったガビチョウが大量に野に放たれた結果、野性化したものが茅ヶ崎にも生息しています。
⌘ 姿を見るのは難しいがチャンスあり
ガビチョウは雑木や薮の中にいることが多いため、派手な鳴き声と相反するようになかなか姿を見ることができません。黄褐色の体色は、薮の色に溶け込み発見を困難にしています。
留鳥なので季節に関係なく、近年は茅ヶ崎市内各所でも見られるようになりました。
⌘ 特定外来生物のガビチョウ
生態系は微妙なバランスで成立しているものです。元来いなかった生き物が侵入することでそのバランスが崩れてしまうことがあります。ガビチョウは、元々生息している鳥類や他の生物の生息や繁殖などに影響を与える可能性があり「特定外来生物」に指定されています。
愛玩動物や外国の昆虫、生き物は野外に放つような事は論外です。最後まで責任を持って飼いましょう。

小山茂樹 koyama shigeki
1972年生まれ、茅ヶ崎市勤務。県内絶滅種のヤマトオサムシダマシを2009年に茅ヶ崎市内にて再発見し、累代飼育方法を確立した。『月刊むし』『昆虫フィールド』など専門誌に不定期に執筆。

水彩画 / 河野祐子 kono yuko instagram@yukochigasaki





