知らなかった茅ヶ崎をもっと知り、もっと好きになり、
もっと楽しめる!茅ヶ崎を知り尽くす情報サイト

チガサキゴトよ、チーガ

  • facebook
  • instagram
  • twitter

チガサキゴトよ、チーガ

OTHER

NEW

きのうきょうあした


幼稚園で遊ぶねずみさんたち

描きおろし&エッセイ 絵本作家 おおいじゅんこ

ピカピカだんご

 〜 泥遊びの名人芸

 娘が幼稚園時代のお話。泥で『ピカピカだんご』を作ることが、ちょっとしたブームだったことがあります。どういう物かというと、先ずはお水をかけてびちゃびちゃにした泥を使って小さなおむすびくらいのお団子の塊を作ります。そして、そのお団子に粒子の細かい砂をかけて手で擦って磨く、というのを繰り返すとだんだんと泥とは思えないくらいにピカピカの球体になっていくのです。本も出版されたりして世の中的にも流行っていた様に思います。

 娘が通っていた幼稚園は「やりたいことはとことんやらせてくれる」自由保育でしたので、全員一斉のお勉強的な時間はとっても少なくて、園庭でひたすら泥の『ピカピカだんご』作りに専念出来る環境でした。

 娘は自分の好きな事だけはとことん集中するタイプ。名人級に上手でありました。毎日毎日、作りかけの『ピカピカだんご』を秘密の隠し場所(登園途中にある公園の隅っこが秘密の隠し場所だった時期もありました)から取り出して大事に手に抱えスリスリと磨き続けます。

 秘密の隠し場所は、園庭にもあったらしいです。そして、泥団子をピカピカにするにはコツも必要で最初のお団子の段階から綺麗な球にすること。小石などは丁寧に取り除くこと。そして磨きに使う粒子の細かい最適な砂。この磨き砂も園庭の中で磨き名人達それぞれに秘密の場所があったらしく、仲の良いお友達にしか共有しない等、掟もあった様子。

 園が終わり帰宅する際も大事そうにお団子を抱えています。そうやって作られた『ピカピカだんご』は、わが家の駐車場の隅っこにひっそり並べられていきました。

 私も子ども時代、泥団子作りはしたと思いますがあんなにピカピカに磨きあげたことは無かったですねえ。そもそも何日もかけてひとつの泥団子を磨き続ける。なかなか根気が必要。私は短気なものですから、幼稚園時代の娘より上手に作れる自信は全くありません。

 娘は今でもあんなに全集中で『ピカピカだんご』を作れるのかなあ。久しぶりに作ってもらいたい気もします。


ちびころおにぎり
はじめてのおかいもの教育画劇 1,210円(税込)
おおいじゅんこ 作絵

ちびころおにぎりは、お母さんにはじめてのおつかいを頼まれました。りんごとのり!無事に買い物できるかなあ?ちょっぴり心配ですが、元気よく、スーパーにやってきました。スーパーの中はいろんな食べ物がいっぱい!
購入はこちら


おおいじゅんこ

おおいじゅんこ/茅ヶ崎市生まれ/県立北陵高校東京藝術大学 大学院/ 1997 年「星の都絵本大賞」大賞絵本作家として活動をはじめる。作品多数

RELATED ARTICLES関連記事