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ALBERO Cucina per te
共恵
畑で仕入れた茅ヶ崎の野菜と、そのときどきの
選りすぐりの食材をカウンター席で
L字型カウンターに限定8席。提供されるのはシェフのお任せコースのみ。そう聞くとちょっと敷居の高さを感じるが、店の雰囲気はむしろ庶民的でアットホーム。店名に添えられたサブタイトル「クチーナぺルテ」は「あなたの為の台所」という意味。その名の通り、ここでは茅ヶ崎の新鮮野菜や全国選りすぐりの魚や肉を使った「あなただけのコース料理」を提供する。腕を振るうのは、16歳からこの道一筋のオーナーシェフ横田一樹さん。今回は7700円の「アルベロコース」から、前菜一品、パスタ、メインの肉料理を作っていただいた。
前菜は、松笠焼きにした甘鯛と茅ヶ崎産夏野菜のマリネ。鱗のパリッと食感と、ホロホロ解ける身の柔らかさもさることながら、身が詰まったマリネのナス、微かな苦味が楽しめるトレビスも申し分ない一品。さらに旬の実山椒を使ったペーストが、全体をピリリとスパイシーに引き締めている。
「野菜は主に茅ヶ崎の農家から、週に3回ほど畑に足を運んで仕入れます。野菜はどれも感動的においしいので、その味を活かすよう味付けを考えます」
野菜はもちろん、魚や肉も「これぞ!」と思ったものしか使わない。この食材への徹底したこだわりが、唯一無二、一期一会の料理を生み出すのだ。
ポルチーニの自家製パスタにサマートリュフ、
ソテーされたジロール茸と桃は、綾瀬の小笹豚と
二品目は、ポルチーニの粉末を練り込んだパスタに、イタリア産のフレッシュなサマートリュフをトッピングしたなんとも贅沢なクリームパスタ。パスタはイタリア産小麦を使った自家製だが、作り置きすると小麦の香りが弱まってしまうため、生地はその都度伸ばして提供する。
ちなみにパスタのてっぺんに乗っているポーチドエッグは山形産の紅花卵。農家からの直接の売り込みがきっかけだったが、とにかく卵黄の強い旨味が気に入ったのだそう。おいしいものを仕入れるために、全国津々浦々にもアンテナを張る。それもアルベロ流なのだ。
三品目の肉料理は、神奈川県綾瀬の小笹豚。野生味あふれるジューシーな味わいで、ほのかにサシの入った柔らかい肉質が活かされている。ソテーされたジロール茸と桃の付け合わせといただくが、桃の仕入れ先は一樹さんが絶品と太鼓判を押す山梨の宝桃園から。これからの季節は料理に桃を使うことが多くなるとのことなので、ぜひ一度味わっていただきたい。
お料理もプレートのイラストも、
一期一会を大事にしたい
そして何といっても特筆すべきは、妻の知恵美さんが描くイラストプレート。アルベロのコース料理ではデザートの後にカフェとちいさなお菓子(プティフル)が提供されるが、誕生日などお祝いの日は、プレートに無料でイラストを描いてくれる。竹串を使って描かれる繊細な絵柄は、お皿ごと持って帰りたくなってしまう見事な出来栄えだが、この絵もお店のコンセプトに違わず、同じ絵は二つと描かない、と知恵美さん。
「どこかで見たことのある絵だと、サプライズが半減しちゃいますよね。料理もプレートも、やっぱり一期一会を大事にしたいと思っています」
特別な日のために、いつもよりちょっとお金をかけて、自分たちだけのために作られた一期一会の食事を楽しむ。皆さんもアルベロで、そんな贅沢を体験してはいかが。
INFORMATION
ALBERO Cucina per te(アルベロ クチーナ ペル テ)
住所 | 共恵1-8-23 |
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駐車場 | Pなし |
TEL | 0467-33-5135 |
営業時間 | *前日までの完全予約制 12:00~22:00(最終入店19:00)★ イラストプレートについて 絵柄は基本的にお任せになります。要望がある場合は別途ご相談ください。 |
定休日 | 木・第2日曜休、他不定休あり |