NEW
赤羽根山から藍を叫ぶ
ちがさき藍プロジェクト
せっかく農家になったんだもの、憧れの藍と丁寧につきあってみよう。タネから茶葉、染めまで、自分の手を通してじっくり味わう企みです。
第二話
藍で遊ぼう!
藍を楽しもう!
でトコトン行く。
藍にはいろんな顔がある。そして楽しむためにはそれなりの支度がいる。だからこの企みを「藍染め」じゃなくて藍プロジェクトと名付けた。
夏も盛りの7月に、やってきました「一番刈り」。そして9月に迎える「二番刈り」。とにかくこの植物の生命力は本当に凄い。刈ってる側からモリモリ生えてきちゃうカンジだ。
幸い収穫の日には人手も集まり、みなさん汗だくでミッション完了。今、その葉は束ねて吊るされ、11月から始まるスクモ(藍染めの染料)の仕込みまで待機をしている。
さてと。ふんだんにある藍の葉を眺めていたら、次の遊びを思いついた。
「沈殿藍」作り。沖縄やインド、東南アジアに伝わる染料の技法。とにかく暑さが残るうちが勝負なので慌てて刈りまくり、漬けまくり、そして強烈臭の中をひたすら混ぜまくった。こちらは今、樽の底に溜まった泥状の藍の色素をいよいよ取り出そうとしている段階だ。
一つ一つの工程の中に得も言われぬ美しい色を見せてくれた。まだ染めては居ないけど、この「アトラクション」を毎年公開できたらいいなあ。
新鮮な生葉が手に入るこの時期は、是非とも「食べる藍」も楽しんでもらいたい。茶葉としての効能は、解毒、整腸、強壮、といいこと尽くし。 ん〜飲んで激変とまで行かないのは、毎日快調のおかげ、かな(笑)。
。
吉野正人 Yoshino Masato
茅ケ崎どっこいファーム主宰。教員生活を経て2018年より就農。赤羽根の自然の循環の中でオーガニック野菜を手がける一方、「おいしいと楽しいをつなげたい」をモットーに「農あるくらし」について様々なライフスタイルを提言。