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開高健記念館20周年企画 ラチエン通りの開高さん1️⃣
作家・開高健ゆかりの店とエピソード
作家・開高健は本と紙で溢れそうになった杉並の家を離れ、海に近いラチエン通りに新たな家を建てました。やがて家族も移り住み、58歳で亡くなる1989年までの15年間、ここ茅ヶ崎を拠点にして、海外への取材旅行やさまざまな執筆活動を展開しました。書斎にこもって原稿用紙と格闘する一方で、積極的にラチエン通りの人たちとこうリュしていた様子を、当時のことを知る人たちに教えてもらいました。
アドバイサー:FIND宮本弘美
林水泳教室
若松町12-1 P:あり
tel.0467-86-6866
机に向かって文章を書くのが仕事の開高さん。背中の痛みには水泳が良いということで、ある日林水泳教室に現れます。それから二代目の林夫妻とは、教室のメンバーと水泳教室の先生という間柄以上の関係に。館内には現在も開高さんから贈られた特大の写真パネルが展示されています。
すし善
松が丘1-1-93 tel.0467-87-2450 月火水 休
11:30〜14:00(L.0.13:30)
17:00〜21:00(L.0.20:30)
※土日祝は休憩なしの通し営業
釣り好きの開高さん。旅で釣った魚を食べるために料理人を連れて行くこともしばしばでした。「あなたも冒険しまへんか〜」と、先代冨田守さんは“中国にイトウを釣る旅”に声をかけられたのだそう。現店主の二代目、勝人(かつひと)さんはその頃には店に出ていたものの駆け出しの頃だったので店を任せるにはまだ早く先代は諦めたのだとか。来客が多いご自宅への出前も多かったけれど、水泳教室の帰りにも食事をしに来ていた開高さん。ある時「写真パネルをプレゼントするから持ってくる」と言われ楽しみにしていました。しばらく出前もないと気がついた頃には入院されており、それから2,3ヶ月で訃報に接したそう。「先代はお客様である開高さんに迷惑かと思って写真の一枚もとっていないんですよ」と勝人さん。それこそが「すし善」さんらしくて素敵なエピソードです。
イフ・インテリア (閉店)
お客様にコーヒーをお出ししているところに喫茶店と間違えて来店。店主と釣りの話で意気投合し、以降たびたび顔を出したそう。
江戸久
東海岸北5-10-42
tel.0467-86-7070
11:00~14:00 (土日は11:00~15:00)
月休 P10台
ある時「ソースを貸してくれ」と、香川屋分店のメンチカツを手にやってきて、もり蕎麦を注文した人がいました。店主の戸井田剛(たけし)さんと妻の佳子さんはその人が開高さんだというのは後から知ったのだそう。以来開高さんの定番は、もり蕎麦とメンチカツだったのだとか。開高さんは入り口を入ってすぐ左手の席に座るのが常でした。
理容・渡辺(閉店)
たまたま入ったこの店の店主が、それまで通っていた銀座の理容店の従業員が独立して始めた店だったというミラクルな話。指先にまで気を遣う開高さん、当時としては珍しいネイルケアは妻の担当でした。
香川屋分店
東海岸北5-15-65
11:00(頃)〜 日が暮れるまで
火・日・祝休 P2台
「開高さんには、メンチカツやシュウマイをよく買っていただきました。お家にもよく肉の配達に行きました。ベルを鳴らすと玄関から開高さんが顔を出して、あがれよ〜とよくおじゃましました。玄関には動物の毛皮の敷物があって、同じような毛皮のチョッキなんかも掛かってました。本がとにかくたくさんあって、いろいろと手に取りながら説明をしてくれました」と当時のことを語ってくれたのは、よねこさん。「シュウマイのアンに醤油と生姜をいれるとおいしくなるよ」と開高さんに教えてもらってから、香川屋分店のシュウマイに入るようになったのだそう。
開高健記念館
開館20周年記念企画 ★BEST COLLECTION 開高健
2024 年 3月31日(日)まで
東海岸南6-6-64
P:7台 入館料:200円
10:00~17:00
(最終入場16:30)
開館日:金・土・日曜日と祝日
(年末年始12/29~1/3は休)
開高さんの住んでいた家は、紆余曲折を経て、茅ヶ崎市開高健記念館として生まれ変わり、今年で開館20周年を迎えます。現在20周年を記念して、これまで実施された、のべ約30回にわたる企画展を選りすぐった展覧会が開かれています。
INFORMATION
開高健記念館
住所 | 東海岸南6-6-64 |
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TEL | 0467-87-0567 |
営業時間 | 10:00~17:00 (最終入場16:30) 開館日:金・土・日曜日と祝日 (年末年始12/29~1/3は休) |
定休日 | 入館料:200円 / P7台 |
URL | 開高健記念会HP |