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チガサキゴトよ、チーガ

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農業者は常に悩んでいる 伊右衛門農園の悩耕な日々

vol.5 まちと農家と消防団
〜見えないインフラ〜

 私たちの暮らしは、地域というつながりの中で支えられている。

 農家と消防団が同一人物である場合、その役割はより多面的になる。農地を守ることは、地域を守ることでもある。都市住宅地と共存しながら自然との境界に立ち、より多くの人々の暮らしを支えている。

 都市近郊農家は食料の供給者としてだけでなく、日々の農作業に加えて+αの役割を担うことが、地域にとって望ましい活動であると感じている。なぜなら、都市近郊農家には、住宅地と隣り合わせの環境で農業を営んでいるという特徴があるからだ。周囲には多くの人が暮らし、交通量も多い。そのため農業は、単なる生産活動にとどまらず、地域環境の維持という役割も担っている。

 例えば、畑や田んぼは都市の中で貴重な「空間」となり、風通しを良くし、ヒートアイランド現象の緩和にも寄与している。さらに、防災の観点から見ても、都市近郊の農地は重要な役割を果たす。大雨の際には、畑が雨水を一時的に受け止めることで排水の負担を軽減し、浸水被害の抑制につながる。また、建物が密集する都市部において、農地のような開けた「空間」は、火災時の延焼を食い止める防火帯として機能する。いざという時には、避難場所や一時的な活動拠点として活用することもできる。これこそが、都市近郊農家が維持するべき「畑=空間」の価値である。

 別の視点から言えば、農家は日々の農作業を通じて、土地の状態や水の流れ、風の特徴を把握している。そのため、災害時には的確な判断がしやすい。

 しかし一方で、都市近郊農家は宅地化の進行や後継者不足といった課題に直面している。農地が減少すれば、防災機能としての役割も同時に失われていく。だからこそ、都市近郊農業の価値を見直す必要がある。新鮮な農産物を供給するだけでなく、環境を守り、防災の基盤となる存在として評価することが重要だ。そして、その担い手である農家(できれば消防団員も兼ねる存在)を、地域全体で支えていく意識が求められる。

 「地産地消」という言葉は、エコやSDGsの視点で語られることが多い。しかし本質的には、こうした地域を支える構造そのものに目を向けるべきではないだろうか。私事になるが、能登の震災時、日頃から地元茅ヶ崎で当伊右衛門農園を買い支えてくださっている消費者の方々のおかげで、相当量の野菜を寄付することができた。被災地の支援者や関係者とやり取りする中で、救援物資が届くまでの間、被災地の「食」を支えていたのは地元の農業だったと伺っている。

 都市近郊における農家と消防団は、「生産」と「防災」を同時に担う存在である。その価値を正しく理解し、未来へとつないでいくことが、これからの地域づくりにとって不可欠である。

 都市部の食を支えてきた地方農業が衰退する一方で、人口の増えた都市・茅ヶ崎。さて、私たちはどのような行動をとるべきだろうか。

日々の生き方に、そして買い物に、少しの哲学を。

旬の野菜マメ知識
伊右衛門農園の今旬は、春キャベツ

伊右衛門農園の今年の春キャベツ

キャベツは数百年前の長きにわたり、ケールの様な原種を元に人の手によって選抜育成を続け作られ結球するまでに至った完全に人工の植物。

どのようにケールがタマ状になったのか!?😕

キャベツは外葉の発達スピードは内側の葉より格段に早い。その事によって生まれる内と外の差がカールを生み出し幾重にも重なる事によって玉になるのです。

その性質を選抜してきた先人たち、

すげぇ!!(ひまだったんだな… 😆)

主な系統は温度に対して鈍感でツルっと平たくなる外観の寒玉系、葉が薄めでいくらか縮みがあり柔らかくなりやすい春(サワー)系、丸く均等な形に整いやすいボール系などがある。

日本では春系とボール系のハイブリッドが発達して人気も高い『春キャベツ』の消費者好みの主流だが、加工用途が増えているので歩留まりが良く扱いやすい寒玉の系統も多い。

育種が進み通年栽培可能となった現代は『旬』が分かりづらいとも言えます。ただ、味が一番濃くなりやすいのは冬で、柔らかく瑞々しさを楽しむには春に作る春系品種、キャベツとしての個性がヒカルのはこの2季だと思います。


三橋清高 Kiyotaka Mitsuhashi 

伊右衛門農園で働く野菜栽培中毒者兼園主(特技は観察)。茅ヶ崎海辺の朝市の主要創始メンバー。茅ヶ崎市農業推進委員。5児のシングルファザー。自称・新鮮地野菜カンタン調理自炊王。感覚的には、「野菜を作る」というより、『野菜と人の未来』を創りたい。


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INFORMATION

伊右衛門農園直売所 香川7-10-23 

住所 香川7-10-23
営業時間 月〜金曜:9:30〜 なくなるまで。土曜は「海辺の朝市」にて8:00〜 販売
定休日 日曜休み
URL 伊右衛門農園FB

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