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ヒトヤスミカフェ Shore Living(ショア リビング)
「黒胡椒」と「粗挽きポーク」。
看板メニューは2種類のスパイスカレー
海が感じられる、自宅の気楽なリビングのように—— 店主のそんな思いが込められたヒトヤスミカフェ「ショアリビング」を訪れたら、ぜひ食べていただきたい2種類のスパイスカレーがある。黒胡椒がきいたブラックペッパーチキンカレーと、ジューシーな粗挽き肉の食感が楽しめる粗挽きポークキーマカレーだ。
ブラックペッパーチキンカレーは、粗挽き胡椒だけでなくホールがそのまま入っている。カリッと噛むと黒胡椒の辛味が弾け出て、肉や野菜の甘みに爽やかな辛さを与えてくれる。かたやキーマのほうは、粗挽き肉が抜群の存在感を放つ。地元で人気の川井精肉店の豚肉を使っているとあって、食べ応えと旨味は言うことなし。スターアニスの甘い香りが肉の旨味と相まって、思わず食欲が掻き立てられるひと品である。
ちなみに、どちらもスパイスカレーと銘打っているが、全体的にまろやかでとても食べやすい。辛味と塩味がほどよく抑えられているので、小さなお子さんにも安心して食べさせられる。「どちらにしようか迷う」という人には、2種類いっぺんに味わえる「あいがけ」がおすすめだ。
また、カレーと一緒に盛られた付け合わせのレンコン、ナス、マイタケを使ったアチャール(インドの漬物)も、スパイスがほどよくきいて箸が進む。本場インドのアチャールを日本人向けにアレンジした、酸味のきいたお惣菜といった味に仕上がっている。
「うちのカレーはインド料理店ともカレー専門店とも違う、家庭料理に近い味。でも、スーパーでは手に入らないようなスパイスも使っていますから、いつもとちょっと違う、スパイシーなお家カレーを楽しむような気分で召し上がっていただければと思います」と店主の宮本さん。
家庭料理風に見えて、家庭では出せないプロの技が感じられる。お家ではなかなか作れないお店の味を楽しめる。それがショアリビングのカレーの一番の特徴かもしれない。
味にうるさい大阪人を満足させた
試行錯誤のオリジナルレシピ
日に焼けたスレンダーな手足、健康的で朗らかな笑顔、どこから見ても湘南の人にしか見えない宮本さんだが、実は東京出身。旦那さんの転勤に伴って大阪からこちらに戻るのを機に、昨年秋、ここ茅ヶ崎にカフェをオープンさせたという。
「二十代からボディボードをやってて、いずれは湘南の海のそばに住みたいねって夫と話していたんです。でも、当時は自分がカフェを開くなんて思ってもなかったんですよ」
大阪在住の頃、たまに東京の自宅マンションに戻り、友人たちに手料理を振る舞う機会があった。美味しいと食べてもらううちに、「自分は料理で人をもてなすのがこの上なく好きだ」と気づいた宮本さんは、一念発起してカフェの学校に通い出し、自分の店を持つことを決意する。
果物や野菜だけで作ったスムージーも、ショアリビング自慢のひと品。黄色にはパイン、グレープフルーツ、黄パプリカが、緑にはコマツナ、バナナ、リンゴ、オレンジ系のフルーツ、赤にはトマト、ルビーグレープフルーツ、赤パプリカが入っている。いずれも飲みごたえがあり、甘みを抑えたヘルシーな味わい。各500円
「カフェの学校で勉強したあと、カレーが美味しいと評判の店で手伝いをして、カレー作りを実践で学びました。その後別のカフェで働くことになって、そこで初めて自分のレシピで作ったカレーを出して、お客様に『美味しいね』って言っていただけて。それが今店でお出ししているスパイスカレーなんです。このカレーのおかげで、お店をやろうっていう自信がついたんですよね」
小さくとも、地元を燈し続ける灯りのような店になりたい。そんな夢を持つ宮本さんのカレーは、船出を切ったばかりのショアリビングの、心強いエンジンになってくれるに違いない。
ちなみに、カレーの脇の小皿は、大阪時代に勤めていた店の人気メニューを宮本さんなりにアレンジしたピクルスで、7種類もの野菜を使っている。薄ピンクの器は店のお隣にオープンした陶芸アトリエ「」の作品で、最近はこことコラボしてイベントを行うなど、地域とのつながり作りにも余念がない。
INFORMATION
ヒトヤスミカフェ Shore Living(ショア リビング)
住所 | 東海岸南3-2-70-1 |
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駐車場 | P 1台 |
TEL | 0467-67-6947 ★テイクアウト可 |
営業時間 | 11:00~18:00 |
定休日 | 月、火、木 、日休 |
URL | instagram&facebook @shoreliving,chigasaki |