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映画作家 安田ちひろの湘南つれづれ日誌
湘南つれづれ日誌「点と点をつなげ」

良い映画が作りたい、と常に思う。
良い映画ってなんだっていうと、やはり良い脚本につきるかと思う。
わたしはこの良い脚本を書くのに、いつも頭を悩ませている。
茅ヶ崎に来る前は実家に住んでいたのだけど、悩みに悩みすぎて脚本以外はほぼ何もせず、何週間も部屋に引きこもっていたりする。そんな日が続いたある日、ふと「海が見たい」と茅ヶ崎に引っ越して来た。
茅ヶ崎に引っ越してきてから、生活に大きな変化があった。1つの要因はシェアハウスに入ったこと。西海岸に建っていそうな一軒家に一目惚れ、即入居したのだが、そこはサーファーの集うシェアハウスだった。住民たちは海へ出たり、イベントへ出かけたり、私も彼らに触発されて活発にいろんな場所へ出かけるようになった。また、チガラボというコワーキングスペースに入ったことも大きい。畑から食から観光からいろんなイベントをやっていて様々な年代の友人もできた。
私は良い映画を作るのに「無関係」な事柄にはとても腰が重い。
しかし茅ヶ崎に来た途端、勝手にこの「無関係」な事柄が入って来るようになり、それを気楽にやろうかという気持ちになった。
スティーブ・ジョブズは『点と点をつなげ』と言う名言を残したが、私の脚本づくりの方法も正にこれである。過去にあった一見「無関係」かと思った事柄が何かの拍子にガチガチッとつながり、それが物語になる。なぜか1本の筋が通っているのだ。
私がふと「海がみたい」と思ったのも一見関係ないことである。
なのに、結果この土地にきて作品作りを応援してくれる人が増えた。脚本も人生もこの「無関係」なDotsによってどう綴られて行くか、予想がつかないから面白くなるのだな、と思う。

安田ちひろ Chihiro Yasuda
1987年生まれ、茅ヶ崎在住。。大学在学時に自主映画制作を始める。関西TVドラマ「大阪環状線」第8話脚本など。湘南にて映画制作コミュニティ『スタジオMalua』を立ち上げる。プロアマ7名の作家による江ノ電1駅ごとの短編オムニバス映画「江ノ島シネマ」企画・プロデュース。