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きのうきょうあした
描きおろし&エッセイ 絵本作家 おおいじゅんこ
ラチエン通りから
ど正面 烏帽子岩
〜 茅ヶ崎の海の思い出 〜
今回は茅ヶ崎の海のお話。
「南に向かえば海がある」という感覚があるのが茅ヶ崎っ子という気がします。
ラチエン通りからストレートに海岸へ向かうと、ど正面に見えるのが烏帽子岩。海まで出ると左手には三浦半島と江ノ島、遠くに見える大島、右手には伊豆箱根の山々と堂々とした富士山。そして足元は随分と浸食されて狭くなってしまった砂浜。
茅ヶ崎の海岸は黒っぽい砂浜だからなのか?沖縄の様な輝く明るい海の色は中々拝めないけれど、年に何回かびっくりするほど美しいエメラルドブルーの色の海にも出会える時があってそんな日は「今日海まで来てラッキーだったなー」と嬉しくなります。
茅ヶ崎の海の思い出は言い尽くせないほどたくさんあります。
小学校の図画工作の授業で制作した凧を上げに友人と行ったこと。ぐんぐん上がる凧を引くことの気持ち良さ。地引網で食べたシラス天ぷら。江ノ島まで続くサイクリングロード。ピンクで可憐なハマヒルガオ。悠々と飛ぶトンビ。砂浜の海岸清掃活動。流木をたくさん拾って作品の素材に使ったこともありました。
特に印象深いのは夏の花火大会(今年こそは開催出来るかな? 出来ると良いな!) 。サザンビーチ辺りの本会場まで行くと自宅から少し遠いという事と人混みを避ける意味でも浜須賀プールから出た小和田浜辺り。本会場からは少し離れた砂浜に腰かけて楽しみます。
裸足で砂に足をズボズボと埋めていくとだんだん奥の方は暖かくて灼熱の昼間の熱を保っているのが涼しい夜風の中で面白くて不思議でした。
今年の冬は娘と雪の中海まで散歩に行きました。辺り一面、白とグレートーン。色彩は消えて、モノトーン映画の世界の様な世界が広がっていました。海水の方が気温よりも温かいのでしょうか、海からはモワモワと湯気が上がっています!
そう言えば寒い冬の朝もサーファーの皆さんが海へ向かうのを見ますね。 「海に入った方が温かいんだよ」って聞いたことがあります。
2019創刊から連載してきましたが今回が最終回となりました。つらつらと思いつくままに色々と書かせて頂きました。cheeega の益々の発展をお祈りしてます。
それでは! ありがとうございました! さようなら!
ありんこトロッコ
おおいじゅんこ 作絵
アリス館 1,320円
原画展開催
◇ 長谷川書店ネスパ店 2022 4/5(火)〜4/30(土)
◇ にこにこ書店[東京都新宿区] 2022 4/12(火)〜5/1(日)
◇ すずの木カフェ 2022 5/5(木)〜6/4(土)
※カフェ開催なのでワンオーダーお願いします
◇ ぐるぐるダイニング 2022 6/5(日)〜7/3(日)
※レストラン開催なのでご予約とワンオーダーお願いしますコロナウイルス感染症の影響により変更の場合があるので、ご来場前に各会場にご確認ください。
おおいじゅんこ/茅ヶ崎市生まれ/県立北陵高校東京藝術大学 大学院/ 1997 年「星の都絵本大賞」大賞絵本作家として活動をはじめる。作品多数