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話せるシェア本屋 とまり木
vol.3 最終回
リクエストは「子どもも読めるミステリー」
店内にたくさん並ぶ箱形の本棚一マスを使って、おすすめの古本を販売する一箱オーナー制のシェア本屋。
本を買う側だけでなく、本を売る側も様々な人が出入りするこの場所では、本を介した心温まるコミュニケーションが生まれています。
お店の中にある『本のリクエストコーナー』もその一つです。
こちらは、希望する本のジャンルや、おすすめ本についてリクエストを書いておくと、一箱オーナーさんが関連する本を本棚に置いてくれるかもしれないというものです。
元々、お店でよく読書をしている方が読みたい本を読み尽くしてしまった様子を見て、試しに作ってみたコーナーで、文字通り本のリクエストができるコーナーなのですが、リクエスト以外にもシェア本屋ならではの思いがけないやり取りが生まれています。
例えば、お孫さんがいる方からの「子どもも読めるミステリー」というリクエストに対して、一箱オーナーさんがおすすめ本を持ってくるだけではなく、「他にもこんな本がおすすめです」とお返事を書き始める方もいます。
文通のようなやり取りをしていた方同士が偶然ばったりとお店で出逢うと、旧知の仲のように会話が盛り上がります。
その場に色々な人が出入りしていることで、文章だけのやり取りが人の温かみを与え、人と人とのつながりを深めやすいのだと感じる出来事でした。
次はこの場で何が生まれるのか。
今から楽しみです!
大西裕太 Yuta Onishi
1988年生まれ。茅ヶ崎在住、茅ヶ崎育ち。会社員時代のうつ&休職の経験から、人生の一時避難場所をまちの中に作りたいと思い、「話せるシェア本屋とまり木(矢畑1290)」を始めました。
Email:tomarigibooks@gmail.com