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きのうきょうあした

おおいじゅんこ

描きおろし&エッセイ

絵本作家 おおいじゅんこ

大踏切

 〜ツインウェイヴにあった踏切 〜

 茅ケ崎駅より西側。ツインウェイヴという陸橋がありますが、かつてそこに、大踏切と呼ばれる踏切がありました。「おおふみきり!!! 」もう正にその言葉通りの大きな踏切だったように思います。名前のせいで記憶の中で本物より巨大化している可能性があります。

 人も自転車も車も沢山通る場所なのに茅ケ崎駅に東海道線(これも懐かしい名称を言えば湘南電車かな? )がひとたび入ると「カーン カーン カーン」と踏切が閉まってしまうのです。

 現在市内で良く見かける黄色と黒の竹竿みたいなのではなくて、強いワイヤーに札みたいなものがぶら下っているのが降りてきて人々の通行を妨げる仕組みでしたねえ。(おぼろげな記憶……もし間違っていたらごめんなさい)そしてワサワサと人が溢れかえってしまうのでした。

 踏切が閉まると、そこに並ぶ順番はこの茅ヶ崎という土地柄。先頭を陣取るのはたくさんの自転車勢です。それはもう、なかなかしい様でした。

 やっと踏切が開き、自転車が一斉に渡り、歩行者は端を渡り、その後を漸く車が渡ります。でも、うっかりすると、再び踏切が「カーン カーン カーン」と鳴り出して渡り損なうこともあるのでした。

 多分それが茅ヶ崎市としては、大きな問題で、ツインウェイヴが作られたのだと思います。

 大踏切の近くに、今は新しいビルになりましたが「南マート」というビルがありました。一階のサンリオのお店でスヌーピーやパティ&ジミーのグッズを買ってもらうのが楽しみだったなあ……。本当は自分用に買った物なのに「プレゼント用です」と、ささやかな嘘を言い、小さな飾りの付いたラッピングをしてもらったものです。

 タコ焼き屋さんと鯛焼き屋さんもありました。子どもの小遣いでも買える値段で、友人と買って食べたものです。あの頃は「買い食い」なんていう言葉もありました。外で買って食べることなんですけれど。今はそんな言葉もあまり聞かなくなりましたね。


おおいじゅんこ

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おおいじゅんこ絵
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うさぎのうーちゃんは、おかあさんといっしょに、七夕の笹かざりをつくります。輪つなぎのかざりは「おねがいが、おほしさまにとどきますように」と長く長くつなげるのです。ねずみくんやくまくんもいっしょに、短冊に絵を描いてかざりました。日本の伝統行事を、2〜3歳児の発達に合わせて、シンプルな物語絵本にしました。巻末には、ミニ解説がついています。


おおいじゅんこ

おおいじゅんこ/茅ヶ崎市生まれ/県立北陵高校東京藝術大学 大学院/ 1997 年「星の都絵本大賞」大賞絵本作家として活動をはじめる。作品多数

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