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チガサキゴトよ、チーガ

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海街の本棚

長田弘

「深呼吸の必要

晶文社 一九八四年、二〇二一年復刊

 久しぶりに大好きな長田さんの詩を読んだ。

 長田さんの詩は一節一節が丁寧に綴られ、読むと心が落ち着きます。

 長田さんはエッセイや対談集なども出版されていますが、本書は詩集。長田さんの代表作とも言われていて、やさしい言葉がいっぱい詰まっています。今年の二月に復刊されました。

 自分は、詩を読む時に行間をとても大切にしています。行と行の間の空白に、作者の思いがふつふつと湧いてくるからです。文字になって読めるのは氷山の一角。自分が詩を読むのを好きになったのも、この行間の妙にあります。少なくとも二回は読みます。一度目はあっという間で気づかないことも、二度、三度と読むと、その行間が都度違った顔を見せてくれます。本詩集は散文詩なため文字数が多く、行間はやや詰まっているけれど、それでもこの味わい深さはなんとも言えません。文字が多い分、水面上に出ている部分が多いわけで、長田さんの思いがよりわかりやすいです。

 それともう一つ。詩は是非とも声に出して読んで欲しいと思います。黙読だけでは勿体無いです。声に出して読むとまた違った響きを感じとれます。

 本詩集は、二章からなり、「あのときかもしれない」という九篇からなる詩と「おおきな木」という詩を筆頭に短い詩が二四篇。いずれも、すっかり大きくなったんだねと親が子どもの成長に注ぐ暖かい眼差しが感じられます。

 残念ながら、長田さんは二〇一五年に亡くなられました。もっともっと、長田さんの詩を読みたいと思うこの頃です。

※他の出版社から同タイトルの文庫本あり


スガマリンタロウ

スガマリンタロウ Sugama Rintaro
茅ヶ崎在住。湘南から東京へ通勤するごくごく一般的なサラリーマン。通勤時間やちょっとした空き時間がもったいないなと思っていたところ、もともと好きだった読書欲に火がつく。積ん読もたまる一方。一箱古本市などのイベントに出店して読了本を放出することがたまにあります。

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