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茅ヶ崎の出版社“kanoa”の読んで塗れる絵本「いろたち」
茅ヶ崎うまれのものさがし file.21
「いろたち」
絵と文:アッバス・キアロスタミ
翻訳:愛甲恵子
そうげんのいろ、イエロープラムのいろ、しょうぼうしゃのいろ、くろねこ、…。身のまわりにあるさまざまな色と形を、ユニークなイラストとたのしい言葉で紹介するファーストブックが、カノアより出版されました。
このほんのいろのついてないところは、
いろえんぴつやマジックでぬっていいんだよ
ーアッパス・キアロスタミ
『いろたち』は、世界的な映画監督アッバス・キアロスタミが1984年に作った、イラン国内で今も読まれ続けているロングセラー絵本。色と形と言葉をはじめて学んでいく子どもたちのために、工夫を凝らして作られた本書は、出産のお祝いにもおすすめのファーストブックです。
日本では馴染みのない果物や食べもの、独特なフォルムが愛らしい昆虫や動物たち、さらに黒色や白色を説明するページまであって、うつくしくて絶妙な彩色は見ているだけでたのしくなります。さらに、それぞれの色と形を紹介している言葉をどんどん読み進めると、まるで詩を朗読しているかのような心地よいリズムが生まれてくるから不思議。
「ぬり絵としても楽しんでもらえるように、いろいろな筆記具で描きやすさを試してから本文用紙を選んで、原書より余白を大きくとりました。自分の絵本の最終ページに〈さて、このほんのいろのついてないところは、いろえんぴつやマジックでぬっていいんだよ。〉なんてメッセージを残すキアロスタミのこと、ますます好きになりました」と語るカノアの小島秀人さん。
同社は、キアロスタミが作画と装幀を担当したもう1冊の絵本『ぼくは話があるんだ、きみたち、子どもたちだけが信じる話が』とともに、本邦初訳の日本語版を2冊同時に出版しました。
読んで、描いて、聞いて楽しむイベントがあります
絵本『いろたち』で遊ぼう!!
読み聞かせ・ぬり絵大会!!
翻訳をされた愛甲恵子さんもやってきます!
場所: 話せるシェア本屋とまり木
住所 : 茅ヶ崎市矢畑1290
日時: 4月9日(日)13時から15時
会費: 500円 ドリンク・お菓子付き
★ぬり絵用の色校正紙と特製しおりをプレゼント!
連絡先:tomarigibooks@gmail.co
アッバス・キアロスタミ(1940-2016)
日本人のファンも多い世界的な映画監督。「友だちのうちはどこ?」にはじまるジグザグ道三部作や、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作「桜桃の味」などによりイラン映画を世界に知らしめた、映画史に名を残す巨匠のひとり。
写真は映画「友だちのうちはどこ?」 ©1987kanoon