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茅ヶ崎の北部丘陵 里山環境に住むマニアックないきもの図鑑 file.37

DATA :本州、四国、九州に分布。明るい林内や林縁に生える。お盆の頃、オレンジ色の花を咲かせる。花茎の高さ30〜50cm。茅ヶ崎市には北部丘陵地に良く見られる。ヒガンバナ科に属する植物で全草に毒を有する。日本原産で、球根と種子の両方で繁殖します。
⌘ 変わった名前はなぜついた?
キツネノカミソリの名前の由来には諸説あります。お盆の頃、葉のない状態で突然花を咲かせる姿が「キツネに化かされたよう」と見えたことや、花色を狐火になぞらえたことなどが由来といわれています。「カミソリ」は細長い葉が日本剃刀に似ていることから名付けられました。
⌘ヒガンバナ科、有毒成分アリ
キツネノカミソリはヒガンバナ科の植物で、全草、特に根っこの部分に有毒成分があります。
開花時には葉がない点はヒガンバナと共通ですが、開花時期はキツネノカミソリはお盆頃(8月中旬)で、ヒガンバナよりひと月ほど早く咲きます。また、ヒガンバナは日当たりのよい田んぼの畦などで群生しますが、キツネノカミソリは明るい雑木林などに控えめに生育します。近年は里山の管理不足で林が暗くなり、生育環境が失われたことで減少が心配されています。
⌘ 見頃を逃さずに
茅ヶ崎でキツネノカミソリの花に出会うなら、お盆からお盆明けが見頃です。お盆に入ったら、市北部の丘陵地へ足を運んでみましょう。
ねらい目は、木漏れ日が差し込む下草の少ない雑木林。林内が暗い場所では、日当たりのよい林縁を探してみてください。
緑の中に突然現れる、どこか妖しくも美しいオレンジ色の花。夏の里山だからこそ出会える、キツネノカミソリをぜひ探してみてください。毒がありますので触ってしまった場合は手を洗ってください。

小山茂樹 koyama shigeki
1972年生まれ、茅ヶ崎市勤務。県内絶滅種のヤマトオサムシダマシを2009年に茅ヶ崎市内にて再発見し、累代飼育方法を確立した。『月刊むし』『昆虫フィールド』など専門誌に不定期に執筆。

水彩画 / 河野祐子 kono yuko instagram@yukochigasaki





