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茅ヶ崎うまれの ものさがし

file.05 小西農園の藤稔(ふじみのり)

小西農園の藤稔

7月半ば頃に撮影した絶賛成長中の「藤稔(ふじみのり)」。これからひと月かけて黒く色づき、500円玉以上に大きく膨らむ。小西さんは令和元年の「茅ヶ崎市果樹持寄品評会(ぶどうの部)〈※2〉」で最高の賞にあたる「優等」を獲得している。「藤稔」〈※1〉は1985年藤沢市で登録されたぶどうの品種で、 父種は「ピオーネ」、母種は「井川682」。種無しで糖度が高く、果汁が多い。独特の香りがあり味が良いので人気が高い。

小西農園の藤稔

ひと粒がとにかく大きく
美術品のようなぶどう「藤稔」

 西久保にある小西農園の「藤稔」を初めて見たとき、その飾っておきたくなるような造形美に惚れ惚れとしました。房全体の形が美しいだけでなく、そのひと粒の大きなこと! 皮を剥くと甘く香りぽとぽとと滴る果汁、そのまま手もかじりたくなるほどで、いっぺんにファンになりました。

 茅ヶ崎でぶどうを作っている農園は全部で11あり、そのほとんどで育てられているのが「藤稔〈※1〉」という品種です。

 ひと粒が500円玉よりも大きくなり、甘くてジューシーなのが特徴。人気がありますが希少品種のため、茅ヶ崎で生産されるものは農園での直売が主流で、市場にはあまり流通しません。

4回の摘果を経て
8月にようやく収穫を迎えます

小西農園の藤稔
真っ先に色づく「巨峰」。8月上旬ごろの収穫。

 賞〈※2〉をもらうほどのぶどうを作る小西さんですが、まだまだ模索中と謙遜します、最近はハクビシンもやってくるし、自然相手の難しさもあることを前置いた上で、ここまで美しく美味しいぶどうを作れる理由を語ってくれました。

小西農園の藤稔

 「よく分からないですが、ぶどう作りは1年じゅう何かしら作業があり手間をかけています。土や水のことを気にすることは当然ですが、収穫まで4回以上の摘果(間引き)、摘粒(てきりゅう・房作り)を行います。また、作業の効率は悪くなるのですが自然の樹形を生かした栽培方法をとり、なるべく木に負担やストレスをかけないように気を遣ったり……。まぁ、今のやり方がが本当にあっているのかは分からないんですけどね」

 8月に入り、茅ヶ崎のぶどう農園は収穫の最盛期に入ります。

小西農園の藤稔
小西農園
左から、小西悠一さん、節子さん、利章さん
小西農園の藤稔

小西さんとこの
青ぶどう

ふじみのりのてつか、というものが
ありましてぇ〜

「こんなものがあるんだけど……」小西さんが手のひらにコロンと載せて見せてくれたのは、まだ未熟な藤稔の粒でした。それは摘粒(房作り)と言って、房が成長した時に、ぶどう同士がくっつきそうなところを間引きしたもの。鮮やかな濃いミドリ色をしていて、既にしっかりした大きさがあります。かじってみると目が覚めるようにスッパイ! レモンよりスッパイ!

 これがあと10日で、今度は《粒》ではなく《房》の状態でかなりの量が出てくるのだけど何かに使えないだろうか、という相談でした。

 10日後に行われるのは、小西さんのぶどう作りにおける最後の摘果。農園全体の約1割のほどの房を、いっぺんに切り落とします。残された9割のエリートぶどうは、これが合図になって色づき始めるのだそう。

 摘果された房は一部取引はあるものの、行き先がないものは土に埋められるとのこと。去年は多くを廃棄したという話でした。

 小西さんがここまで手をかけ大切に育ててきた藤稔。摘果は品質の安定に必要なので一定量は出てきます。ただ土に埋めてしまうのは惜しい……。

 知ってしまったのも何かの縁。使いたい人を探してみようと、小西さんから青いぶどう粒を預かり、注文をとってまわりました。ただ、皆さん初めて目にしたというのもあってか、反応はイマイチでー。

 10日がたち、切り落とされたぶどうを受け取りに行くと、少しぶどうらしくなっていました、。手で皮が剥けるようになっていたし、ほんのり紫色に色づきはじめている部分もあったりで(これならいけるかも……)、一度断られたところも含め、鮮度が悪くならないうちに行きあたりばったりで奔走してみました。

 短時間なのに使い方をうみだしてくださった皆さまありがとうございまず。以前から摘果ぶどうを使われていたモンベランジュさんを含めたリストを作りました。何やかやで今年は少しの廃棄で収まったようです。

 時間の関係もあり、一部しか連絡ができておらず、知りたかった方には申し訳ないです。自然のものなので、摘果の日程は毎年直前まで決まらないとのことですが、興味のある方はメール〈info@cheeega.xsrv.jp〉をいただければ、来年の配布に関して弊誌が連絡のお手伝いをさせていただきます。 

売り切れご免
お店で味わう青ぶどう2020


小西農園

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writer:小嶋

INFORMATION

小西農園

住所 西久保800
TEL 0467-57-6429
営業時間 10:00~なくなり次第終了 梨・ぶどう:7月下旬~9月中旬 (藤稔は8月半ばごろ)
定休日 直売のみ 火・金曜休(採れない日は直売をお休みする日もあります)

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