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チガサキゴトよ、チーガ

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茅ヶ崎の北部丘陵 里山環境に住むマニアックな昆虫図鑑 file.8

クツワムシ

DATA 体長50〜53mm(頭から翅端まで)。キリギリス科に属する大型種。クズなどの葉を主に食べる。雑食性。本州、四国、九州に分布。8〜10月に成虫が現れる。ツル性植物が絡み付いた鬱蒼とした藪、雑木林などに生息する。夜行性で暗くなると鳴き出す。

⌘ ダイナミックに秋の夜長を鳴き通す

 秋の夜の主役は「鳴く虫」。スズムシ、コオロギなどに比べるとクツワムシの鳴き声はとにかくド派手。主役はオレだと言わんばかりに、車輪が廻っているようなリズムでガシャガシャガシャと鳴き続けます。鳴く個体は全てオス。茅ヶ崎では堤、赤羽根地区にいますよ。ぜひクツワムシの迫力ある鳴き声を探してみてください。

⌘ 激減したクツワムシ

 思い起こせば私が幼少の頃、40年ほど前は近所に植物に覆われたような場所が無数にあり、よくクツワムシが鳴いていました。

現在クツワムシは減少傾向にあり、要注意種※とされています。その原因はクズやカラスウリといった、ツル性植物や下草の大規模な苅り払いです。クツワムシは人の手が入っている里山環境とは真逆の環境を好むのです。

※ 要注意種:分布状態がある程度以上把握されていると考えられるもののうち、生息地あるいは生息個体数が著しく減少しているが、絶滅危惧種などのカテゴリーには含まれないもの。 とくに、かつては県内に広く分布していたもの(神奈川県レッドデータ生物調査報告書2006より)

⌘ クツワムシの身体の秘密と飼育

 クツワムシの後ろ脚はとても長くジャンプが得意です。また前脚には鼓膜があり仲間達の鳴き声などを聴く事が出来ます。夜行性であるクツワムシは、長い触覚で周囲の様子を分析しながら注意深く生活しています。クズの葉を食料にし、クズの薮の中に身を隠してひっそりと生活するスタイルがクツワムシの理想の住まいなんですね。体色は緑色と褐色の2タイプがあり、色がわかれる原因はまだ分かっていないようです。

 クツワムシの飼育は、クズの葉や、キュウリなどの野菜を餌にすれば可能です。しかし問題なのが「鳴き声」。虫カゴ(水が貯まらないもの)にエサを常に多目に入れ、庭木の木陰に吊るす方法がオススメです。

 

1)クツワムシはツル植物が覆い茂る林縁に見られる。
エサ場と隠れ場を兼ねている
 2)飼育中のクツワムシ。クズの葉をモリモリ食べます 
3)前脚に耳に相当する器官、
鼓膜を備えています(○の部分)

小山茂樹

小山茂樹 koyama shigeki
1972年生まれ、茅ヶ崎市勤務。県内絶滅種のヤマトオサムシダマシを2009年に茅ヶ崎市内にて再発見し、累代飼育方法を確立した。『月刊むし』『昆虫フィールド』など専門誌に不定期に執筆。

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