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潮風の余白 #2 「原付と猫」

近頃は街角で誰にも飼われていない猫、いわゆる野良猫を見かけることが少なくなってきた。茅ヶ崎のとある商店街の脇道の路地裏で、原付バイクのシートでくつろぐ猫を見つけた。だいぶ遠くから目が合っていたが、ついにすれ違っても少し頭をもたげたくらいで堂々としている。近所の人たちに少しずつ見守られている感じが見て取れる。猫は居心地の良い場所を見つける名手だ。
冬は日の当たるトタン屋根の上、発泡スチロールの蓋、夏はひんやりした階段の踏み板など。金木犀の薫る秋の午後、潮風に毛をフサフサと逆立ててた小柄な猫と、路地裏の原付バイクとの組み合わせが、いかにも茅ヶ崎らしい秋の情景に見えた。
絵と文
塚本 元
Hajime Tsukamoto/茅ヶ崎在住のアーティスト、デザイナー。オイルパステルで身近な風景を描き、展覧会などで作品を発表。Instagramでは作品や制作風景を紹介している。
instagram. @tsukamotohajime





